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成功の鍵はどこに? ファンマーケティングに取り組む企業事例を紹介します

今回は、ファンマーケティングに取り組む企業事例をご紹介します。

ご紹介するのは
・熱量の高いファンを育成するための施策を行っている
・熱量の高いファンとともに施策を行っている

企業やブランドです(順不同)。

記事の最後では、各事例に共通する特徴についてもまとめています。ファンマーケティングに取り組みたい方や他社事例を参考にしたいと考えている方は、ぜひご覧ください。

ヤッホーブルーイング

クラフトビールの製造・販売を行っているヤッホーブルーイングは、「ビールに味を! 人生に幸せを!」というコンセプトのもと、マーケティング活動の中心にファンを据えています。

クラフトビールブームの終了後、倒産の危機を迎えた同社は代表の井手氏を中心にECサイトやメールマガジンを通じてファンとのコミュニケーションを続けた結果、ECサイト経由の販売が好調に。それ以降、全社でファンを中心としたマーケティング施策を行っています。

そういったマーケティング施策で代表的なのが、よなよなビアワークス (よなよなエール公式ビアレストラン)にヤッホーブルーイングのスタッフとファンが一堂に会する「宴」イベントや、1000~5000人規模のファンが集まる大型イベント「よなよなエールの超宴」です。

2020年は初の大型オンラインファンイベント「よなよなエールの“おうち”超宴」が開催され、延べ1万人が参加。また、同年12月12日、19日にはオンライン忘年会「よなよなエールの〆宴(しめうたげ)」が開催されました。いずれのイベントもスタッフが運営し、ファンと交流している点が特徴です。

他にも、年間3000名が参加する醸造所見学ツアーや会社のこれからをファンと考える「よなよなこれから会議」など、ファンとのコミュニケーションを幅広く行っています。

ワークマン

作業服・安全靴の製造・小売を行っているワークマン。

同社は以下のような「ワークマン公式アンバサダー」とともに製品開発やプロモーション活動を行っています。

ワークマン公式アンバサダーとは
ワークマン製品が好きで継続して ワークマン製品を発信してくれる方、ある専門分野に精通した方で 製品開発のご助言をいただける方などワークマンを応援してくれる方を対象に 認定させていただいてます。

ワークマン公式アンバサダーに 認定させていただいた方は、いち早くワークマン製品を見ることや発信していただけることが出来る 新製品発表会へご招待!新製品のモニターや アンケートをお願いすることがあります!
ワークマン「WORKMAN公式アンバサダーご紹介」より引用

アンバサダーは、社員自らソーシャルメディアを目視(エゴサーチ)して候補者を見つけ、リクルーティングしています。店舗にアンバサダー候補が訪れることを見込んで、直接会話をするために現地まで訪れることも。

ワークマンがアンバサダーに金銭を支払うことはなく、アンバサダーのブログ投稿のPV数や公開した動画の再生数をKPIにすることで、ワークマンとアンバサダーの双方がWin-Winな関係になることを目指しています。

このアンバサダー施策の中核を担っている林氏と、トライバル 高橋の対談記事は以下よりご覧いただけます。

スノーピーク

スノーピークは、アウトドアやアパレル製品の開発・製造・販売を行う企業です。

90年代後半のオートキャンプブーム終了に伴い、経営が危機的状況に。その際に実施した「Snow Peak Way」というキャンプイベントを転機に、ファンとのコミュニケーションに注力しています。

2019年は、スノーピークポイントカード会員が参加できる「Snow Peak Way」を全国11会場で計13回開催。年間の購入金額が基準を上回っている会員のみ参加できる「Snow Peak Way Premium」は、3回実施されました。

2020年は感染予防対策を実施したうえで、規模を縮小して開催。スノーピークからは各店舗のスタッフだけではなく、営業や管理、企画部門などのスタッフも参加して、ファンとともにブランドや商品について対話する貴重な機会になっています。

また、Facebookコミュニティ「Snow Peak コミュニティ」には約1.3万人が参加し、ファンが”野遊びを楽しんでいる様子”を日常的に投稿しています。スタッフとファンが交流するだけでなく、ファン同士によるコミュニケーションの場としても活用されているようです。興味のある方はぜひご覧ください。

IKEUCHI ORGANIC

IKEUCHI ORGANIC(イケウチ オーガニック)は愛媛県今治市に本社を置き、今治タオルをはじめとしたオーガニックテキスタイルの企画・製造・販売を行っています。

「最大限の安全と最小限の環境負荷」を経営理念に掲げ、オーガニック素材や工程にこだわり品質の高い商品を販売していることが特徴です。

同社も顧客とのコミュニケーションをオンライン・オフライン双方で行っています。本社で製造に関わる人にインタビューした連載記事「イケウチのヒト」を公開し、反響が寄せられました。

「イケウチのヒト」の反響を受け、2016年からは年に1度に全国からファンが集まる工場見学イベント「今治オープンハウス」を実施(2020年はオンラインで開催)。オーナーを含む本社スタッフ総出でファンをおもてなししています。

ファンとともに運営する「イケウチな人たち。」というオウンドメディアでは、ユーザーの声を積極的に発信。

また、店舗での購入体験を重視しており、コロナ禍によって全店舗が休業になった際には「Zoomストア」にも取り組みました。

AWS / Amazon Web Service(アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社)

AWSは世界中で広く採用されているクラウドプラットフォームです。クラウドサービスの先駆け的な存在であり、ファンマーケティングだけでなくコミュニティマーケティングとしても成功している事例の1つです。

サブスクリプションモデルである同サービスは、いかにユーザーに継続して利用してもらいLTVを高めることができるかが重要です。そのためにもコミュニティマーケティングに積極的に取り組み、ファンのLTV向上だけでなく、新規ユーザーの獲得にも成功しました。

AWSのマーケティング本部長を勤めていた小島氏は、「Sell to the community(コミュニティにいる人に売る)」ではなく、「Sell through the community(コミュニティにいる人を通じて広く売る)」という考え方で、コミュニティの人たちを通してコミュニティ外にもさまざまな影響を与えていく運営を行っていました。

小島氏の書籍は、コミュニティマーケティングを考えている企業やブランドの方におすすめです。

Anyca(株式会社DeNA SOMPO Mobility)

個人間のカーシェアサービスであるAnyca(エニカ)も、ファンを軸にしたコミュニティマーケティングを推進しています。

コミュニティ内のファンの力を借りてオウンドメディア「Anyca STORIES」での発信を行い、PR活動(メディアリレーション)にも積極的に取り組んでいます。PRやオウンドメディアなど他のマーケティング施策にコミュニティを掛け合わせることで、新規ユーザー獲得などの成果につなげています。

またコミュニティマーケティングにおいて、KPIをコミュニティ内だけに求めない考え方も特徴的です。コミュニティ施策に取り組まれている宮本氏に、トライバルの「熱狂ブランドサミット 」に登壇いただいた際の講演内容は以下よりご覧いただけます。

丸亀製麺(株式会社トリドールジャパン)

讃岐うどん専門店「丸亀製麺」は、ソーシャルメディアにおける丸亀製麺ファンとのコミュニケーションを積極的に行っています。

Twitter公式アカウントでは、ユーザーのクチコミ(UGC)をRT(引用RTを含む)することで、フォロワーの利用意向の形成に取り組んでいます。自身の投稿をRTされたユーザーの好意度向上にもつながっています。

また、2019年には株式会社桃屋の提供している商品(「江戸むらさき ごはんですよ!」 など)をうどんのトッピングとして提供するコラボレーション企画を実施。

プロモーション前にファンミーティングを行い、その場で誕生したファンならではの「新しい食べ方」をプレスリリースなどの発信に盛り込むことで、多くのメディア露出や売上に貢献しました。

逆転オセロニア(株式会社ディー・エヌ・エー)

株式会社ディー・エヌ・エー(以下、DeNA)の自社IPタイトルであるスマートフォン向けゲーム「逆転オセロニア(以下、オセロニア)」は、オセロニアの熱心なファン「オセロニアン」とのコミュニケーションを重視しています。

運営メンバーが全国各地に直接足を運び、オセロニアンと一対一で会話や対戦することができる「オセロニアンミーティング」を行うことで、イベントに参加された方のリテンション効果、社内メンバーのモチベーション向上などの効果があることが分かっています。

2020年はリアルイベントではなく「オンライン公式大会」やプレイヤーを招待した「公式YouTube番組」などのオンライン施策を中心に運営しています。

また、オセロニアンの発信が新規ユーザーの獲得に大きく貢献しており、こうした発信による事業貢献についても積極的に可視化しようとしています。

デジタルマーケティングを統括するDeNA 坊氏・コミュニティ施策を推進しているDeNA 川口氏と、トライバル 池田・久保の対談記事を公開しておりますので、こちらもぜひご覧ください。

ママリ(コネヒト株式会社)

ママリは、「ママの一歩を支える」をミッションに、妊活・妊娠・出産・子育ての疑問や悩みを解決するQ&Aサービス(アプリ・Web)です。

妊活中女性・プレママ・ママが集まるプラットフォームとして、ユーザーの特性を活かした事業を展開し、ファンの声を集めて商品開発やPR活動に活かしています。

ファンと共同でママ向けリュックを開発したり、四半期に一回「本当に使ってよかった」グッズについてアンケートを取り「ママリ口コミ大賞」を実施したりしています。

ワーママへの「男性の育休取得」に関するアンケート結果をプレスリリースで発信した際には、メディア露出にあわせて「#とるだけ育休」というハッシュタグを活用し、大きな反響を獲得。

その反響を受けてクラウドファンディングに取り組み、育休をとるパパ向け雑誌の制作にも取り組みました。

成功企業におけるファンマーケティングの特徴

ここまで、ファンマーケティングに取り組む企業やブランドを9つご紹介しました。成功している企業には、共通して以下のような特徴があります。

・ファンマーケティングを長期的な施策として取り組んでいる
・ファンの囲い込みやLTV向上だけを目的にしていない
・ファンの存在や発信力を、他施策(商品やサービスの改善・オウンドメディアでの発信・PRなど)に活かしている

本記事が、ファンマーケティングを検討している皆さまにお役立ていただけると嬉しいです。

ファンマーケティングのメリットについては、「ファンマーケティングが企業やブランドの持続的競争優位につながる理由」というnoteで詳しくご紹介しています。あわせてご覧ください。

また、トライバルメディアハウスではファンと取り組むマーケティングである「熱狂ブランドマーケティング」を提唱しています。詳細は以下をご覧ください。

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トライバルメディアハウスは「ソーシャルエコノミーでワクワクした未来を創る。」をミッションに掲げるマーケティング会社です。マーケターやクリエイターが抱えるマーケティング課題を解決する場として、noteを公開しています。