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InstagramやTwitter、YouTubeは興味・理解・購入のどこに影響力があるのか? 実態調査を解説

今回は、トライバルが6月18日に公開した「“売りにつながる” ソーシャルメディアとインフルエンサーの実態調査」の一部を解説します。

解説する内容は以下の4つです。
1)プラットフォーム別の影響領域
2)プラットフォーム別 興味・購入意向に影響のある商品カテゴリー
3)インフルエンサーの影響領域とその理由
4)#PRの認知度と理解度

ソーシャルメディアやインフルエンサーが興味や理解、購入などの領域(購買プロセス)にどこまで影響力があるのかを知りたい方や、実態調査の見方・詳細を知りたい方におすすめですので、ぜひ最後までご覧ください! お時間のない方は「3分で読める調査結果まとめ」をご確認ください。

なお、調査結果は以下より無料でダウンロードいただけます。

3分で読める調査解説まとめ

▼ソーシャルメディアの実態調査
・7つのプラットフォーム(Twitter/Instagram/YouTube/LINE/Facebook/テレビCM/友人・知人)において、認知から推奨までの領域に最も影響力があるのはInstagram。

・Instagramはどの商品カテゴリーも興味・購入意向に対する影響力が強い。

・Instagram・YouTube・Twitterにおいて影響力の強い商品カテゴリーは「ポイントメイク製品」。プラットフォームの特性だけでなく、アカウントやハッシュタグによるコミュニティ、コンテンツの種類が影響していると考えられる。

・ビールカテゴリーは興味・購入意向に対する影響力が比較的弱く、コモディティ化した商品であることと企業やブランドによる大規模なキャンペーンが影響している可能性がある。

▼インフルエンサーの実態調査
・各領域(認知や興味、理解、利用・購入など)に対する影響力の強いインフルエンサーを選ぶ際は、フォロワー数だけではなく投稿内容が役立つ、または投稿者の知識・経験が豊富な方を起用するとより効果的。

・ソーシャルメディアの投稿文に掲載される「#PR」を「知らない」と回答した方は全体の半数を超え、反対に「知っていて、その意味を理解している」と回答した方は全体で3割を下回る。

・#PR には肯定的な意見もある一方で、ネガティブに捉える方が一定数いることを鑑みて施策を講じることが重要。

解説(1)プラットフォーム別の影響領域

ソーシャルメディアの実態調査からご説明します。

以下の調査結果は、7つのプラットフォーム(Twitter/Instagram/YouTube/LINE/Facebook/テレビCM/友人・知人)が「商品やサービスを知るのに役立ったかどうか(認知)」「商品やサービスに興味を持ったかどうか(興味)」など7つの影響領域に対して、「非常にそう思う/そう思う/ややそう思う」と回答した割合とその回答数を集計したものです。

この図からは、InstagramやTwitterなどの各プラットフォームが、マーケティングファネルと同様の領域にどれだけ影響を与えているかが分かります。

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グラフの縦軸や折れ線は「非常にそう思う/そう思う/ややそう思う」と回答した割合を示しており、横軸は左から「認知/興味/理解/利用・購入意向/好意/リピート/推奨」と7つの影響領域を記載しています(マーケティングファネルを表しています)。また、グラフ下の表にはその回答数(サンプル数)を記載しています。

グラフを見てみると、ソーシャルメディアのなかでも特にInstagramがすべての領域(認知から推奨まで)において影響力が強いことが分かりました。回答数に差はありますが、理解ではYouTubeが2番目に高く、利用・購入意向から推奨ではTwitterが2番目に高い結果となりました。

また、テレビCMは回答数が多い(リーチ数や影響人数が多い)一方で、理解から推奨まではTwitterやYouTubeに劣ることが分かります。

InstagramやTwitterの影響力が強いのは、プラットフォームの特性によるものだと考えられます。Instagram ストーリーズやTwitter タイムラインに表示されるコンテンツの流れが早く(Twitterは拡散性も高い)認知や興味喚起力がある点と、能動的にハッシュタグやキーワードを検索した先に表示されるさまざまなコンテンツによって理解しやすい、利用・購入意向が高まりやすいと思われます。

解説(2)プラットフォーム別 興味や購入意向に影響のある商品カテゴリー

以下の調査結果は、プラットフォームごとに商品カテゴリーに対して「商品やサービスに興味を持つ(興味)」「商品やサービスを利用したくなる(利用・購入意向)」と回答した方の割合と分布を表したものです。

テレビCM、Twitter、Instagram、YouTubeの順にご紹介します。

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分布図の縦軸は「商品やサービスに興味を持つ(興味)」、横軸は「商品やサービスを購入したくなる(利用・購入意向)」としており、それぞれの割合が重なる部分に20の商品カテゴリーを分布しています(商品カテゴリーの詳細は、記事の最後に掲載している調査概要をご覧ください)。右上であればあるほど、興味や購入意向の高いカテゴリーであることを示しています。

まずはテレビCMにおいて、興味・購入意向が最も高い商品カテゴリーは「お菓子」で、低い商品カテゴリーは「ビール」でした。
ビールはコモディティ化した商品カテゴリーのため、テレビCMだけでは興味や購入意向につながりづらいと考えられます(商品カテゴリーごとの調査については後述します)。

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次にTwitterを見ると、分布されているカテゴリーの場所は「テレビCM」と大きく変わりませんでした。どの商品カテゴリーにおいても、TwitterはテレビCMと同じくらい興味や購入意向に影響を与えていることが分かります。

特に影響力が強い商品カテゴリーは「ポイントメイク製品」で、Twitterは若年層による利用率が高く(※1)美容・コスメ系のアカウントの多さが要因だと考えられます。

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Instagramでは、テレビCMやTwitterに比べて商品カテゴリーが全体的に右にズレました。どの商品カテゴリーにおいても、他プラットフォームに比べて興味や購入意向が高いことを示しています。

Instagramはハッシュタグによるコミュニティや文脈の種類が多く、コンテンツをアップする場(タイムラインやストーリーズなど)やコンテンツ(静止画や動画)が豊富なことから、全体的に興味・購入意向につながりやすかったと推測できます。

最も影響力が強いのはTwitterと同様に「ポイントメイク製品」でした(プラットフォームで比較するとTwitterよりInstagramの方が高い)。

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最後にYouTubeは、テレビCMと同じような位置に商品カテゴリーが分布されていました。こちらも「ポイントメイク製品」が高く、YouTubeで散見されるメイクのHow To動画などが興味や購入意向につながりやすいと考えられます。

※1 NTTドコモ モバイル社会研究所が2020年6月29日に公開した「2020年一般向けモバイル動向調査」によると、10~20代におけるソーシャルメディア利用率はTwitterが(LINEに次いで)2番目に高い

商品カテゴリー別でみる「ビールの左下問題」

ここからは少し視点を変えて、特定の商品カテゴリーごとに各プラットフォームの興味・購入意向の影響力を見てみましょう。

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プラットフォーム別の調査結果で何度か触れた「ポイントメイク製品」は、InstagramやYouTube、Twitterと相性がいいことが分かります。一方で、「お菓子」はInstagramに次いで、友人・知人の影響力が高かったのです。学校や職場で友人・同僚と食べたり、シェアする文化があったりすることが影響していると言えるでしょう。

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「デジタル家電」は「ポイントメイク製品」や「お菓子」に比べると、どのプラットフォームにおいても利用・購入意向が低い結果となりました。

「ビール」については「デジタル家電」よりさらに利用・購入意向の低さが目立ちます。トライバルの調査チームはこれを「ビールの左下問題」と呼び、違う角度から深堀りしてみました。

なぜビールカテゴリーは各プラットフォームの影響力が弱いのか?

4つの商品カテゴリー「コスメ(ポイントメイク製品)」「お菓子」「家電」「ビール」と、「興味」「利用・購入意向」に関わるツイート数を調べた結果、「お菓子」が一番多く、次に「ビール」が多い結果となりました(※2)。

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さらに、これらのツイートを3つ「公式リツイート」「メンション(リツイートを除く)」「オーガニックツイート」に分類したのが以下のグラフです。

「コスメ」や「お菓子」、「家電」はオーガニックツイート(ユーザーによる自発的なツイート)の割合が比較的多いのに対して、「ビール」は公式リツイートが最も多かったのです(※3)。

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ビールカテゴリーは企業やブランドによる(大規模な)フォロー&リツイートキャンペーンなどの実施が多いことから、ユーザーのツイート(クチコミ)が埋もれやすく、興味や購入意向につながりづらい可能性があると考えられます。

各カテゴリーのブランドや商品を担当されている方は、本調査結果とクチコミ件数・内容などを照らし合わせてみると興味深いかもしれません(ソーシャルリスニングをご希望の方は、こちらからお問い合わせください)。

※2 データ元:ブームリサーチ(商品カテゴリーを示す「コスメ」「お菓子」「家電」「ビール」と、興味や購入意向を示す「気になる」「欲しい」「美味しそう」「食べたい」「見たい」「買いたい」などをツイートしている件数/集計期間 2020年5月5日~8月4日)
※3 今回は参考までにカテゴリー名で集計したため、各ブランドの名称や愛称で分析した場合や、Twitter以外のプラットフォームで分析すると異なる視点の結果が出る可能性があることをご了承ください

本調査におけるインフルエンサーの定義

ソーシャルメディアの実態調査に続いて、インフルエンサーの実態調査についてご紹介しますが、調査結果を見る前に本調査におけるインフルエンサーの定義をご説明します。

インフルエンサーと言っても、フォロワー数や得意な領域、ライフスタイルなどに分けられると考え、本調査では以下の3つに分類しました。図とあわせてご覧ください。

・インフルエンサー
フォロワー数(や登録者数)が多く、発信内容が多くの人の商品購入などに影響をもたらすユーザー
・特定のカテゴリーや領域に詳しい投稿者
フォロワー数はやや少ないが、特定のカテゴリーに詳しいユーザー
・ライフスタイルや趣味が自分と似ている投稿者
フォロワー数はやや少ないが、ライフスタイル・趣味・価値観が近い・自分と似ているユーザー

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解説(3)インフルエンサーの影響領域とその理由

以下のグラフは、投稿者別の影響領域に関する調査結果です。

投稿者(インフルエンサー/特定のカテゴリーや領域に詳しい投稿者/ライフスタイルや趣味が自分と似ている投稿者/3つに当てはまらない友人・知人)が「商品やサービスを知るのに役立ったかどうか(認知)」「商品やサービスに興味を持ったかどうか(興味)」など7つの影響領域に対して、「非常にそう思う/そう思う/ややそう思う」と回答した割合を集計したものです。

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グラフの縦軸や折れ線は「非常にそう思う/そう思う/ややそう思う」と回答した割合を示しており、横軸は左から「認知/興味/理解/利用・購入意向/好意/リピート/推奨」と7つの影響領域を記載しています(マーケティングファネルを表しています)。また、グラフ下の表にはその回答数(サンプル数)を記載しています。

インフルエンサーに比べて「カテゴリーや領域に詳しい投稿者」や「ライフスタイルや趣味などが似ている投稿者」の方が、どの領域においても影響力が強い結果となりました。フォロワー数が多いというだけでは、どの領域においても影響しづらいことが分かります。

また以下のグラフは、投稿者のタイプ別から影響を受ける理由について、複数の選択肢ごとに集計したものです。

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「信頼できる内容だから」という選択肢ではいずれの投稿者も回答率が高い一方で、「自分にとって役立つ内容だから」という選択肢では「ライフスタイルや趣味が自分と似ている投稿者」が最も高く、「商品知識や経験が豊富だから」では「特定のカテゴリーや領域に詳しい投稿者」が高いことが分かります。

各領域(認知や興味、理解、利用・購入など)に対する影響力の強いインフルエンサーを選ぶ際は、フォロワー数だけではなく投稿内容が役立つ、または投稿者の知識・経験が豊富なユーザーを起用するとより効果的だといえます。

解説(4)#PR の認知度と理解度

最後に、ソーシャルメディアの投稿文に記載されている「#PR」の認知度と、それらの投稿に対する考え方について調査した結果をご紹介します。

#PR の認知度について「知っていて、その意味も理解している」「知っているが、その意味を理解していない」「知らない」と聴取したところ、「知らない」と回答した方は全体の半数を超え、反対に「知っていて、その意味を理解している」と回答した方は全体で3割を下回る結果となりました。

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また、#PR を「知っていて、その意味も理解している」と回答した方に絞って、#PR 投稿に対する考えを聴取したのが以下のグラフです。

「#PR 投稿でも、魅力的な投稿なら気にならない」「#PR 投稿と通常の投稿が区別できるように表示されていれば気にならない」と回答をした方が全体の4割を超える一方で、「#PR 投稿は信用できない」と回答した方も全体で3割近いことが分かりました。

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#PR には肯定的な意見もある一方で、ネガティブに捉える方が一定数いることを鑑みて施策を講じることが重要です。

トライバルでは、#PR の認知度・理解度の低さから、インフルエンサーマーケティング施策を実施する際は、投稿に #PR と記載するだけでは不十分だと考えています。
広告主である事業会社とインフルエンサーの関係性を明確に示すこと、そして(商品などが提供されている場合は)提供された背景をインフルエンサーの言葉で表現してフォロワーに伝えていくことを推奨しています。

・・・

本調査に関してご質問のある方やトライバルにインフルエンサーマーケティングを相談したい方は、以下よりお問い合わせください。

調査結果は以下より無料でダウンロードいただけます。

調査概要

■ 調査名:“売りにつながる”ソーシャルメディアとインフルエンサーの実態調査
■ 調査方法:インターネットリサーチ
■ 調査日程:2020年3月27日~3月30日
■ 調査地域:全国
■ 本調査対象者:15~59歳の男女/週一回以上該当のソーシャルメディアを利用している人
■ 調査対象プラットフォーム
Twitter/Instagram/YouTube/LINE/Facebook/テレビCM/友人・知人
■ 対象商品カテゴリー(20商品カテゴリー)
お菓子(チョコレート、スナック菓子、アイスなど)/食品(生鮮品、加工食品、乳製品など)/清涼飲料/ビール/カフェ・カフェメニュー/ファーストフード/日用雑貨(洗剤、石鹸、歯みがき、衛生用品など)/医薬品(薬局で買える市販薬)/ヘアケア製品/スキンケア製品/ポイントメイク製品/アパレル(洋服、バッグ、靴など)/スポーツ用品(ウェア、シューズなど)/生活家電(掃除機、空気清浄機など)/デジタル家電(テレビ、オーディオ機器など)/テレビ番組/音楽(アーティスト、楽曲など)/映画・ 演劇・舞台・ミュージカル/レジャー・テーマパーク施設/航空(国内旅行、海外旅行)
■ 本調査回答数:4,600サンプル
■ 回答者の属性:15~59歳の男女(調査会社が保有する調査パネル)
※「ポイントメイク製品」は女性のみで調査
※「ビール」は20歳以上を対象に調査
■ 調査協力:株式会社NTTデータ

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